医療保険に入れば安心、と思ってた20代
「もし病気になったらどうしよう」
「入院したら家計が大変になるかも」
そんな不安から、私は20代のころに医療保険に入りました。
月々8,000円。
「安心のための必要経費」って思ってたんです。
何社か比較し、保険の販売員さんに何度も質問して、良い保険に入ったと思っていました。
でも40歳になった今、私はその保険を解約しました。
なぜかというと…実際に3回入院してみて、考え方が変わったからです。
入院してわかったこと
私はこれまでに3回入院しました。
毎回、保険請求をして保険金は予定通りおりました。
1回目:7日入院 → 保険金・13万5千円(初回お見舞い金込み)
2回目:約80日入院 → 保険金・約30万円(保険対象期間が60日)
3回目:約30日入院 → 保険金・約15万円
当時は「得した気分」になって、とても嬉しかったのを覚えています。
でも今は正直なところ、「保険があって良かった!」とはあまり思えません。
なぜなら…
- 実際にかかった医療費は思ったより少なかった
 - 国の制度(高額療養費や傷病手当金)がかなり手厚い
 - そして一番の理由は「支払う保険料の大きさ」
 
23歳から入った医療保険を計算してみたら…
満期の60歳まで支払うと、なんと 3,552,000円!!
70歳になったら医療費も自己負担が減るし、医療保険いらない⁉︎
「公的な制度だけで十分だ!」と気付いてしまったのです。
高額療養費制度って知ってる?
もし病気で手術して100万円かかったとします。
「そんなの払えない!」って思いますよね。
でも安心してください。
「高額療養費制度」を使えば、実際に払う金額は数万円で済むんです。
高額療養費制度とは?
病院代が高くなっても、1か月に払う自己負担には上限がある制度です。
その上限を超えた分は、あとから払い戻しされます。
年収別の医療費自己負担上限(69歳以下)
| 年収目安 | ひと月の上限額(世帯ごと) | 
| 約1,160万円以上 | 252,600円 +(医療費-842,000円)× 1% | 
| 約770万~約1,160万円 | 167,400円 +(医療費−558,000円)x 1% | 
| 約370万~約770万円 | 80,100円 +(医療費−267,000円)x 1% | 
| 約370万円未満 | 57,600円 | 
| 住民税非課税世帯 | 35,400円 | 
- 年収370万~770万円 → 月8万円ちょっと
 - 年収370万円未満 → 月57,600円
 - 住民税が非課税の世帯 → 月35,400円
 
👉つまり 、数百万円の医療費がかかっても、実際の自己負担は毎月数万円程度で抑えられるんです。
※入院時の個室代・食費代など保険外の費用は対象外です。
(ただ、食費は入院してなくてもかかるので気になりませんでした)
傷病手当金って知ってる?
実は医療費だけじゃなく、働けなくなったときの収入も守ってくれる制度があります。
それが「傷病手当金」です。
傷病手当金とは?
病気やケガで仕事を休んだとき、健康保険から給与の約 2/3 が最長1年6ヶ月まで支給されます。
(例:月20万円のお給料なら、約13万円が支給)
支給される条件
- 仕事以外の病気やケガで休む場合(私生活での病気や入院など)
 - 医師から「仕事できない」と証明されたとき
 - 3日以上連続で休んで、4日目からが対象
 - 休業中に給料が出ない、もしくは少ない場合
 
- パートや派遣でも健康保険に入っていれば対象
 - 労災(仕事中や通勤中のケガ)は別の制度になる
 
私が医療保険を解約した理由
私が医療保険を解約したのは、この3つの理由です。
- 国の制度で「最低限」は守られている
 - 掛け金より得をするのは難しい。
 - 自分で毎月8,000円を積み立てた方が、安心につながる
 
👉総額3,552,000円の元を取るのは、とても難しいと思います。
医療保険は「入らなきゃ損」じゃない
もちろん、保険を全否定するつもりはありません。
人によっては大事な備えになります。
でも「なんとなく不安だから」という理由だけで入っているなら、一度立ち止まって見直すのもありです。
私は「毎月の保険料をやめて、その分を貯金する」方がラクでした。

安心は自分でつくれる
「もし入院して働けなくなったら、お金が不安。大丈夫かな…」
そう思って医療保険に入ったけど、実際には
「高額療養費制度」+「傷病手当金」 があるから、最低限の生活は守られると知りました。
だからこそ私は、保険にお金をかけるより「自分で貯金を作る方が安心」って考えるようになったんです。
毎月8,000円の保険料をやめて、代わりに「生活防衛資金100万円」を貯めました。
安心は「保険に入ること」だけじゃなく、
国の制度+自分の貯金=安心の仕組み
これが私の答えでした。
今は生活防衛費100万円を貯め終わり、浮いた8,000円は毎月つみたてNISAに追加入金。
老後の不安ゼロを目指しています。
